緞帳Main Curtain
諸幕Stage Curtains
緞帳(どんちょう)は舞台で使用する幕のひとつで、客席から舞台を隠すための幕です。
緞帳は日本独自の幕の一つです。
緞帳のデザインは各劇場・ホールで実に様々で多様なものがあります。
開場後開演までの間、終演後など長時間客の目に触れるため印象に残りやすいことから、劇場・ホールの顔とも言えるかもしれません。
その他、舞台では様々な種類の幕が使われます。
緞帳は日本独自の幕の一つです。
緞帳のデザインは各劇場・ホールで実に様々で多様なものがあります。
開場後開演までの間、終演後など長時間客の目に触れるため印象に残りやすいことから、劇場・ホールの顔とも言えるかもしれません。
その他、舞台では様々な種類の幕が使われます。
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緞帳
緞帳生地には幾つかの種類があります。代表的な生地として以下があります。
綴織緞帳:
京都西陣の伝統ある綴織りの技法を緞帳に活かしたものです。本緞帳とも言われます。
全て手織りで色糸を複雑に織り込んでゆく工法で制作されます。
多くの公共・民間劇場・ホールに採用されている、最高級の厚手の緞帳です。
フック織緞帳:
フック機という電動機械を使って作られる凹凸感のある厚手の緞帳です。
西陣別織:
織元が持つ豊富な基本パターンを見本帳より選択して使用します。
綴織りの本緞帳と比べるとコストを大幅に抑えることができます。
多くの公民館・ホテル・宴会場などで採用されている経済的な薄手の緞帳です。
エポテックス緞帳:
綴織やフック織でしか出来なかった特注の緞帳を可能にした薄手の緞帳です。
織物独自の風合いやコンピューターを駆使した緻密なデザインやカラーグラデーションの表現が可能です。
また、デザインの中にスポンサー文字や写真等のデザインも織込むことも可能です。
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緞帳の昇降・開閉方式について
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飛ばし上げ緞帳(板ドン)
飛ばし上げ緞帳:
一般的に単に「緞帳」という場合には、単純に昇降させるこの方式を指します。
飛ばし上げ緞帳は客席から見た形の緞帳がそのまま舞台上部に収納されるタイプのことです。
必ず舞台上部の収納スペースはプロセニアムアーチ以上の高さが必要となります。
生地は綴織、フック織、西陣別織が一般的です。 -
三つ折り緞帳
飛ばし上げ緞帳のように収納スペースがプロセニアムアーチ以上の高さを舞台上部に確保できない場合に採用する方式です。
幕上部と幕丈の下から約1/3の位置の幕地裏面を同時に吊り上げることで、収納時は幕地が三つに折れた形になることから「三つ折」と呼びます。
緞帳を折りたたんで収納することから緞帳に折れ跡の横筋が残りがちな点があります。
緞帳生地全てで可能です。 -
巻取り緞帳
三つ折り緞帳よりさらに収納スペースが舞台上部に確保できない場合に採用する方式です。
舞台上部に金属製のドラムを取り付け、このドラムを回転することで緞帳をドラムに巻取りながら緞帳を昇降させる方式です。
緞帳の幅や丈が長いと緞帳自体の重さで生地が変形したりシワが発生しやすくなるため、幕サイズが大きい緞帳にはこの方式は適しません。
また、ドラム径が大きく長い為、装置重量が他の方式より重くなります。
生地は綴織、フック織が一般的です。緞帳生地全てで可能です。 -
絞り緞帳
緞帳裏面にワイヤーを1.5mピッチ程度で取付け、全面に渡って細かいひだを取った緞帳です。
昇降装置が一台の場合、定形絞り緞帳となります。
昇降装置の台数を増やすことで、緞帳の上げ方に変化をつけることが可能です。(変形絞り緞帳)
クラシックバレエなどの洋風な舞台イメージにマッチするので、飛ばし上げ緞帳と併設する劇場もあります。
2~3倍のヒダ(ドレープ)が必要なので、生地量及び重量も増えます。 -
引割り緞帳
舞台用カーテンレールを使用し、舞台中央から左右に割れる方式です。
引き分け式の為、厚手の生地は不可です。
生地は西陣別織、ベルベット、別珍、エポテックが一般的です。
学校関係に納入する多くの場合、緞帳下部に七寸フレンジを取り付けますが、最近はデザイン性重視から取り付けない場合もあります。 -
オペラカーテン
幕地の裏面にワイヤーが斜めに取り付けてあり、左右の斜め上方にカーテンが持ち上がって開く幕です。オペラ・バレエに使用される幕です。
斜めに開くだけでなく左右に開閉、昇降と3つの開閉・昇降パターンが選択できます。
生地はベルベットが一般的です。 -
諸幕
舞台では様々な種類の幕が使われます。
観客からの視線を遮る為の幕(一文字幕、割幕、東西幕)、色を付ける為の幕(ホリゾント幕)、舞台転換に使う幕(暗転幕)、歌舞伎や日舞で使用する幕(定式幕、松羽目幕)などがあります。
幕地も別珍や帆布、PVC、サージなど目的・用途によってご提案します。